十何年暖めてきた罪悪感

ズキズキ💔
学生時代の古傷がうずきだす。

 

はぁ、ついにこの時がまた来てしまったか。
前に癒して手放したはずなのになぁ。
少し癒して再びフタをしただけだったようだ。

 

今参加中の劇ラ講の一人、Mさんの投稿を読んで、前に癒したと思っていた古傷が再び痛み出した。

とあるチャットルームでKさんが、ある人からレッドカードをくらい、突然そのチャットルームを退出してしまった。

その一連の出来事に対して、Mさんが長年抱えていたある人からシャッターを下ろされた事件の昇華が起きた、という記事が投稿されていた。

 

その記事に、シャッターを下ろす人は自分と闘っていて、自分に対してシャッターを下ろすのだ、と書かれていた。
思わずメモメモ。
そうそう。そんな感じー。自分の心というお家を守るために下ろすのー。

 

私もシャッターを下ろしやすい。いや、常にシャッターは5枚は降りてる。
透明なシャッターの向こう側から外側を安全かどうか伺っている。
安全と思っても下10cmくらいしか開けられない。
何かあれば締め切り、殻にこもって考え込みやすい。

 

だから、MさんよりKさんの方がなんとなく気持ちがわかるかも。
仲良くしたいのに、レッドカードを食らったらどう仲を修復したらいいのかわからない。
食らった時、その後どうなるか未知すぎて恐怖。
謝ればいいのか?
それで相手は本当に気が済むのか?
納得出来るのか?
謝れば関係は修復出来るのか?
本当に本当に、謝ればいいの⁇
だから人との距離を縮められない。地雷は極力踏みたくない。

 

そんなことを思っていた時
ついに、十何年と抱えてきたパンドラの箱が、開く。


もう、事の発端がうる覚えなのだが、学生時代にあるお盛んな女の子Mが彼氏を巡っていざこざがあったらしい。
そのいきさつをMはYに口止めしていた様なのだが、話した相手が悪かった。
自慢屋のYの口は風船より軽い。
「これ秘密ね」と言いながらペラペラ言いふらす。
それを秘密だったとすっかり忘れて、私がMにうっかりこんな話を聞いたと言ってしまった。

 

その後YはMに呼び出され、何かネチネチ言われたらしい。
そんなことがあり、Yは私に対してご立腹。
最初、前触れもなくシカトされたり、どうしたか聞くと、ふてくされながら私が秘密をバラしたと言った。

 

その場で謝り、和解した様に見せかけていたが、彼女は卒業するまで私を遠ざけていた。

 

彼女はさほど可愛くもないのに、自分のことを可愛いと思っている様な残念ナルシスト。
そして口を開けば自慢しか出てこない。いい噂も聞いたことがない。
正直、一緒にいるとちょっとうんざりするタイプ。
一緒にいてもこっちだって胸くそ悪いだけだ。
クラスも違うし、放っておく事に決めはしたが、人のエネルギーに敏感な分、ギスギスした関係が一番応えていた。

 

そして、彼女は遠ざけるだけでなく、私の周りの友達にも私の悪口を吹き込んでいる様だった。
まじ、性悪。
あの口の軽さなら同級生の大半は吹き込まれてるだろう。

自分の印象を思うと恥ずかしいし、どう思われているか心配で誰にも顔向けしたくない、と同級生に近寄りたくなくなっていた。

 

幸いにも私の友達は私をちゃんと理解してくれていた。態度を変える人も、離れれいく人も一人も居なかった。
いつも理解し、支えてくれる友達には感謝だ。


その数年後、街中でYを見つけた。
向こうもこっちに気づいた様だった。だが、相変わらずそっぽを向いてる。
いい歳してまだネチネチやってんのかよ。
どんだけちーせーんだよ!

 

そう思いつつ、どこかソワソワしていた。
つーか、謝ったじゃん!
未だに謝罪が受け入れられてないショックと悲しさ、やるせなさ、悔しさ。
また謝ったとしても変わらないだろうという諦め。
でも、また元に戻りたいという希望もどこかにあった。

 

なぜもう時効とも取れるこんな事に、十数年と長い間、こんな想いを抱えているのだろうか?
その根源は罪悪感だ。

 

人間関係を拗らせた私が許せない。
悪いことをした自分を許してはいけないとも思っていた。
向こうが許してくれるまで、許されることではないのだと思っていた。
私は秘密をバラした自分をずっと許せずにいたのだ。

 

でも、謝っても相手の気が済まないのは向こうの問題。
いや、謝る以前に怒ること自体、向こうの問題。
感情は自分のエゴが刺激され、発動させている。
自分を怒らせる様なポイントを自分で刺激して、自分でわざわざ怒りモードにし、怒っているのは当の本人で、自作自演だ。


結局のところ、原因はYのゴシップ好きで、口の軽さにもある。全てバラした奴が悪いんだ、と自分の非を責任転嫁してるだけ。

そして向こうも同様なのだとも気づいた。
責任転嫁してしまうのは、自分を許せていないのだ。


プライドが邪魔をして、自分が悪いと思っていることを認められなくて、人のせいにしている。
周りに私が裏切ったと、悪口を言って回っているのは
自分も悪いんだと思っている声をかき消しているだけ。
いや、自分が悪いんだと言いふらしているようなもの!

 

潜在意識には主語が無いとも言われている。
だから、Yの潜在意識では 
私が秘密をバラした、裏切った=Y自身が秘密をバラして友を裏切ってしまった になる。
根源は同じ罪悪感だ。

 

そもそも、秘密を作ってしまったMにも問題がある。
なぜ、秘密が出来てしまうのか?
秘密は隠したい汚点だと思っている事。それを知られたくない恥やプライドが秘密を作るのだと思う。

汚点がバレると周りとやって行けないかもしれない恐怖、生きるための防衛反応でもある。
それを人生の汚点とするか、笑い話として思い出にするか、自分の人生にレッテルとジャッジを下せるのは自分だけだ。

 

YやMはこの人生で何を学びたいのか知らないが、私はその学びをエゴを突いて引き出しただけに過ぎない。
友達に悪口を吹き込まれて、印象が悪くなってないか、私は今まで縮こまっていた。
でもその悪口を聞いて誰かの心に留まるなら、それはその人のエゴを刺激し、学びの連鎖を促しているだけではないか。
この世界は全て綺麗に繋がっているのだから。

 

十何年とこの罪悪感に私は悩んでいたのは、まるで彼女の心に囚われる奴隷の様に感じていた。
でも、実は罪悪感というエゴから自分で自由を奪い、縛りつけていた、自作自演なのだ。

感情を収縮できるのも本人だけ。

 

私はちゃんとしなくちゃが強い分、ちょっとした日常でも罪悪感を抱きやすい。
このちゃんとしなくちゃと罪悪感との闘いが今の私の学びのテーマなのかもしれない。

 

 

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